東京外環道訴訟の原告団弁護団は、前日の1月14日に発覚した第3の空洞について緊急声明を作成し、裁判所と債務者に配布して読み上げ、工事の中止と大深度法廃止の決断をするように債務者に迫りました。
なお、仮処分申立ての債権者(=原告)は東京外環道訴訟の原告13名、債務者(=被告)は国並びにNEXCO東日本及びNEXCO中日本です。
審尋終了後、司法記者会に声明文を配布しました。
以下は、声明文です。
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2021年1月15日
調布・外環道のルートの3つ目の空洞発見について
国、東京都は直ちに工事を中止し、大深度地下法の廃止の決断を
東京外環道訴訟原告団弁護団
昨1月14日、調布市東つつじヶ丘住宅街の公園の16b地下で、長さ10bの大きな空洞が見つかりました。
この地域の東京外環道トンネル工事では、2020年10月18日に道路と住宅のガレージに巨大な陥没が起き、11月2日には陥没場所から約30b北側のルート上で、長さ30b、幅4bの巨大な空洞が、さらに11月21日には同じルートの南側で、長さ27bの空洞が見つかりました。
地域の住民は、自分の住宅の地下に突然空洞ができてしまうという不安の中で2021年の正月を迎えましたが、松飾りも残る昨日、この地域で3つめの空洞が見つかったのです。
国交省、都、およびNEXCO2社は、陥没と空洞について、昨年12月18日にようやく「外環道工事がその要因の一つである」とは認めましたが、「調査中」を理由に、「外環道工事の中止、大深度地下法の廃止」という、私たちの要求に答えていません。
そればかりか、いま、何が起きているのか、何を調べているのか、についてさえ、交通規制をし、住民に振動騒音被害を与えておきながら、何の調査を行っているかの説明もデータも明らかにせず、工事の再開を図っています。
私たちは既に3年前から、「地上には影響はない」「通常利用されない地下」といった嘘をまき散らし、地権者に何の断りもなく、人々の基本的人権を蹂躙し、建設を進める「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」(「大深度法」)の違憲性を司法の場で追及してきました。
そして同時に、いまや総額2兆4千億円、「トンネル建設1b1.5億円」に増えた建設計画は、人口減少時代の10年先に完成するかもわからないもので、既に「無用の産物」で、とても公共事業として認められるものでないこと、仮に大深度法が違憲でなくても、工事が同法の規定を無視し、住民の安全は口先だけで、社会への説明責任を果たさぬ隠蔽体質のもとに、杜撰で、いい加減な手法で進められた違法の工事であることを法廷で明らかにしてきました。
ルート決定、地盤・地歴の調査、気泡の注入や土壌の取り込みの安全性など、わからないまま進めた工事結果がここに現れています。
こうした中で、この間、陥没や空洞を大きく取り上げたメディアは、振動や騒音、住宅のきしみなどの背景に、土壌の「流動化」があるのではないかとの専門家の分析を東京新聞が伝え、また、衛星観測によると、シールドマシンの通過によって、地域全体で地盤沈下が起きている事実をイタリアの専門会社の協力で日経新聞が報じました。
これらの事実は、「大深度地下工事は地表に無関係」とする大深度法の虚構を暴き出しています。
この事業者が住民の安全安心を確保するなどもう無理なのは明らかです。
トンネル工事の8割はまだこれからです。国も東京都も、この際思い切って、外環道建設を断念し、大深度法を廃止する決断に踏み切るべきです。
調布市で起きている事象に対する住民の不安は、容易に解消するものではありません。問題の根本的な解決は、これ以外ありません。
私たちは、ここに、改めて、外環道建設の中止と大深度法の廃止を強く求めるものです。
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推薦:浜 矩子(同志社大学教授) あけび書房
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