2019年11月08日

東京外環道訴訟第7回口頭弁論12月12日(木)と提訴2周年集会(12月21日)のご案内

(1)東京外環道訴訟第7回口頭弁論のご案内
 東京外環道訴訟の第6回口頭弁論は12月12日(木)13時30分から東京地裁103号法廷にてに開かれます。(*)今回は、従前より30分早いのでご注意下さい。

原告は国の主張に反論します。
 今回、原告側は、シールドトンネル工事による白子川への酸欠空気漏出の事実から本件事業の違法性を、また、環境アセスが不適切(ボーリング調査の粗漏性、大気汚染調査の恣意性等)などを論証する予定です。

満席の傍聴をお願いします。
 今回(第7回)も傍聴席100席の大法廷103号法廷を満席にしてください。
 なお、傍聴は先着順です。満席になり次第締め切られるので、余裕を持ってお早めにお越しください。
 入れなかった方も14時30分からの報告集会に参加してください。

報告集会にもご出席ください。
 裁判終了後、報告集会を14時30分から衆議院第2議員会館(B1F) 第1会議室にて行います。
こちらも参加してください。弁護団から詳しい報告・解説がされます。


● 東京外環道訴訟第7回口頭弁論
  12月12日(木)13時30分〜(14時)
   東京地方裁判所1階103号法廷
   (地下鉄「霞ヶ関」駅A1出口)
   弁護団が意見陳述を行います。

● 14時30分〜 報告集会
   衆議院第2議員会館(B1F) 第1会議室
   (14:20頃〜1階ロビーで入館証配布)
   丸ノ内線・千代田線「国会議事堂前駅」
   1番出口より徒歩6分
   弁護団から解説がされます。

(2)提訴2周年集会(12月21日)のご案内
 昨年の提訴1周年の集会以降の1年を皆様とともに振り返り、さらに進んでいくために提訴2周年集会を企画しました。是非ご参加ください。

 東京外環道訴訟 提訴2周年集会
 日時:12月21日(土)14時〜16時(開場13時30分)
 会場:武蔵野芸能劇場
(三鷹駅北口徒歩1分)
    武蔵野市中町1-15-10(TEL 0422-55-3500)
 主な次第
 ・対談:街や自然をぶち壊す道路建設をどうしたら止められるか?
   山本俊明さん(ジャーナリスト 時事総研客員研究員、
    「僕の街に「道路怪獣」が来たー現代の道路戦争―」著者)
   岡田光生さん(東京外環道訴訟 原告)
 ・報告:裁判の経過と今後
    武内更一弁護士、 遠藤憲一弁護士
   

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2019年11月07日

第6回口頭弁論 原告の陳述(その2)


東京外環道訴訟の第6回口頭弁論が2019年9月9日東京地裁103号法廷で開かれ、区分地上権地域と大深度地下地域に住む二人の原告がそれぞれの立場から意見陳述を行いました。
 今回はその2として、原告の丸山重威さんの意見陳述を以下にご紹介します。

*************************
意 見 陳 述
2019年9月9日
原告 丸山重威


 私は原告の丸山重威です。私はいつの間にか、地下40メートル以深に建設される道路の上に住むことになったようです。しかし、その事実は、地権者である私には、いまだに全く伝えられておりません。これはどう考えても、憲法や民主主義の原則から言っておかしいのではないかと考え、裁判に訴えることにしました。

 私が現在の住所地に住み始めたのは、1980年。既に35年以上経っています。この間、家は古び、子供たちは成人しました。当時も住宅が外環道の計画路線上にあることはわかっていましたが、計画は、凍結されたままでした。また、高架の計画でしたから、具体化したら立ち退きになるのだろうが、そのとき考えればいい、と思っていました。
 ところが、今世紀に入って、地下トンネルでの建設計画が浮上し、知らないうちに地下にトンネルができることを知り、驚きました。

 言うまでもなく、憲法29条は、「財産権は、これを侵してはならない。財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる」と決めています。また、民法207条は、「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ」と決めています。
 このことは一般国民の常識で、多くの人が知っていますが、反対に、現在問題になっている「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」(「大深度地下法」)については、多くの人は知りません。まして、東京外環道のように、勝手に地下にトンネルが掘られ、その上に住んでいる私たちが「やめてほしいといっている」などということは知りません。このことは、外環道の路線の上に住んでいる人さえも知らないのです。
 いま、友人たちにこの話をしますと、誰もが「じゃ、いっぱい補償金がもらえるでしょう?」といわれるのが実態です。
 ところが、そうなってはいません。例えば私についていえば、私の土地の地下を道路が通るのは確かのようですが、本当に路線にかかっているのか、どこからどこまで何メートルの部分がかかっているのか、全くわかりませんし、知らされておりません。

 それは、この「大深度地下法」が、こうした地権者個人の権利関係、事実関係を無視して作られているからです。
 この法律は「土地所有者等による通常の利用が行われない」と勝手に決めつけ、「公益上の使用権を設定しても、地権者に実質的な損失が生じないと推定できる」と決め、勝手に「大深度地下」を決めて、使う仕組みを作りました。
 当時の記録を調べてわかりましたが、この法律は、憲法や民法の基本的ルールについて、正面から検討することを避け、これらの原則を迂回し、建設のための手続きだけを決めて作られました。

 「時の動き」という政府広報雑誌があります。法律成立後の2000年7月号では、この大深度地下法についての特集をしていますが、そこで、当時の国土庁・板倉英則・大都市圏整備局長が話しています。
 「この法律をなぜ構想したかというと、社会資本整備のための用地取得は地権者との合意を前提として行われる。そうなると、一人一人の地権者を捜し当てて特定し、個別に同意をいただくことが前提ですし、土地の一筆ごとに土地調書を作成することが義務づけられており、非常に手間ひまがかかるのです」ということです。
 私たちの生活のルールは、ごく当たり前の社会常識、それに根ざした憲法や法律に支えられているのだと思いますが、この官僚の言葉は、この法律が、その「制定の動機」自体、地権者を置き去りにした「不純」なものだったことを示しています。
 衆参両院の国会審議も、委員会で実質1日ずつだけでした。

 考えていただきたいと思います。自分の住宅の地下が、知らないうちに、何の相談もなく、大きくえぐり取られ、自分が所有しているはずの大量の土が運び出され、酸欠空気や地下水が染み出てきて、やがてこまかい振動が始まる、などということが、許されるのでしょうか。誰の土地であれ、こんなことは許されるべきことではありません。これはごく当たり前の国民が平穏に生活する権利、人間の尊厳の問題ですし、少なくとも自分に関わる情報については、自分が管理すべきだという「情報の自己管理権」「プライバシーの権利」の問題です。
 
 書証として提出いたしましたが、私は昨年、この裁判を契機に、「住宅の真下に巨大トンネルはいらない−ドキュメント東京外環道の真実」という小さな本を出版しました。著者は私ですが、実はここにいる原告団や支援してくださっている多くの人たちが、一緒になって作ったものです。出版社や浜矩子先生も協力してくださいました。
 この本には、この問題に関わってきた実に多くの住民たちの「生活に根ざした思い」を一生懸命書き込みました。しかし、そうした皆さんの「思い」や、みなさんの様々な生活や人生、自分たちで調べた詳細な調査や研究は、とてもここに書き切れていません。

 私がこの問題に関わり始めた30代の頃、ふるさとへの思いや、民主主義のあり方を語ってくださった先輩たちは、何人もが既に亡くなられてしまっています。そうした方々を含め、住民の様々な「思い」の唯一の一致点は、「東京外環道は、住民を危険に陥れかねない壮大な無駄使いの道路であり、大深度地下法は憲法違反の法律だ」ということです。

 私はいま、原告ですが、その訴えは、私自身、自分の土地とか家とか、「個人の人権」が侵されていることよりも、憲法のルールが無視され、「国民全体の利益」が侵害されていることを知ったことに始まっています。道路の上の住民としての「私憤」ではなく、「公憤」、公の憤りを感じ、ジャーナリストとして、この事実を広く知らせ、ただしていく責任と使命感を感じて、この作業に加わりました。いまも、その思いでここに立っています。

 ぜひ、裁判官の皆様にも、被告席の皆様、傍聴席の皆様にも、そして政治や行政、これからの国作りを考える日本中の皆様に、この本を通じて住民の悩みや苦しみ、叫びを聞いていただき、考えていただきたいと思っています。
 そして、こうした問題をただすのは裁判官しかありません。裁判官の皆様には、どうか、日本国憲法の原則に沿った、ごく当たり前の、率直でわかりやすい憲法違反の判断を示していただくよう、お願いして私の訴えを終わります。

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2019年11月06日

第6回口頭弁論 原告の陳述(その1)

 東京外環道訴訟の第6回口頭弁論が2019年9月9日東京地裁103号法廷で開かれ、区分地上権地域と大深度地下地域に住む二人の原告がそれぞれの立場から意見陳述を行いました。
 今回はその1として、原告のTさんの意見陳述を以下にご紹介します。
 
*************************
意 見 陳 述
2019年9月9日
原告 T


原告のTです。 住まいは外環トンネルの地中拡幅部予定地で、浅深度に該当する土地について区分地上権の設定を迫られています。
署名を求められている区分地上権設定契約は、地権者に不利な内容ばかりです。同意できない契約内容の変更や覚書を求め、長い時間を掛けて何度も交渉しましたが、事業者は一切の変更に応じません。そのままの契約内容に同意し、小さな土地の内の浅深度に該当するとされる土地だけを分筆し、区分地上権の設定をしなければ、収用委員会に掛けて、強制的に区分地上権の設定を受けることになる、と何度も何度もふいに訪れる事業者に脅かされ、精神的に追い詰められています。

[被告準備書面に名前を連ねている国及び東京都の代理人の方々、あなた方は、 24 時間大量の車が行き交う道路の上に暮らしたいですか?
どうかご自身の身に降り掛かった事として、一度、真剣に考えてみてください。]

大深度法は地上に何ら影響が及ばないことを前提にしていますが、その工事は、既に、睡眠を妨げる振動や騒音を出し、広域停電を引き起こし、また、吸えば命を失う低濃度の酸欠空気を地上に出してしまいました。
この事態を工事の失敗とは考えず、法の前提を覆すかどうかは与り知らぬ、と平然と住民に答える事業者が、今、現在も危険な工事を強行しています。

事業者は、酸欠空気が、屋外に出た場合は直ちに大気に紛れ、また、室内に出た場合でも、扉の開閉を一度すれば、大気に紛れてしまうので住民に危険は無いのだと説明しています。酸素濃度計測のために外から計測員が入室すれば、そのことで直ちに大気に紛れるので、事実上、低濃度という数値は計測されないというのです。
ただ、そうであっても、地下や半地下の部屋、又は井戸の場合は、酸欠空気が滞留するので危険があるとも言われました。

私の家には、半地下に浴室があります。私は日常的に、排水溝に向かって屈んで洗髪をしているのです。私は危機感を覚え、酸欠空気が出た場合にはアラームでも嗚るような継続計測ができるのか、どの程度の期間、計測を続けなくてはならないと考えているのかと、後日、事業者に質間したところ、気泡を作るための新しい原材料を研究したので、これからは酸欠空気は地上に出ませんよ、だから、どんな場所であっても継続計測はしませんが、もし希望があれば、シールドマシン通過前、通過中、通過後の3回に限り、出向いて計測しますよ、との回答が返ってきました。

地中に滞留する酸欠空気はいつ突然噴き出してくるのかわかりません。
3回だけの日時を限った酸素濃度の計測にはいったい何の意味があるのでしょうか?
昨年の酸欠空気噴出時にも、工事は注意深く進められていたのではないのでしょうか?
気泡を作るための原材料を変えたから、 酸欠空気が地上に出ないとは、その工法からは理解出来ません。

先日、名水炭酸井戸で死亡事件が起こりました。 酸欠空気を吸って死亡した場合には、不審死としての検死で原因は究明されるかもしれません。でも、死亡に至らず、後遺症が残るような体調不良に陥っただけの場合、その原因は自分で立証しなければならないでしょう。この状況の私の暮らし、命は安全であると考えられるでしょうか?

この大深度の工事が、運よく更なる間題を起こさずに私の家の下を通過しても、次には、前例はおろか、何の実績も無い、「世界最大級の難工事」である、地中拡幅部の巨大トンネルを切り開くエ事が迫ってきます。施工者の入札は談合が疑われ、既に一度、出直しをしています。しかも、 最善の工法を選ぶのではなく、施工者に工法を考えさせ、提案された工法を採用するという方針は、机上で考察した新工法を、地上に暮らす人々の命を巻き込んで実験しようという、危険極まりないものと考えざるを得ません。

私の家の地下の地中拡幅部巨大トンネルの周囲の地中は、工事中は出水事故を防ぐため凍結し、工事終了後は解凍するそうです。地表には何の影響も無いとどうやって納得したらよいのでしょうか?
博多駅前のような大陥没事故が起きないと事業者は断言できないのです。

計り知れない工事の危険を潜り抜け、運よく、生きて工事の終了を迎えた場合、その後は、未来永劫、地盤沈下や陥没の危険を覚えながら、24時間365日際限なく高速の車が行き交うトンネルの上での生活を強いられることになります。

被告の国と東京都の代理人の方々は、この外環道事業に責任の一翼を担っているわけですが、それは、ご自身の職務に忠実であるだけ、時期が来て栄転するまでの一時の事であると考えてはいないですか?
近年、 次々に起こる災害のあまりにも悲惨な映像を、時にはライブで、また繰り返し流されるニュースやワイドショーで見続けてきたために、神経が麻痺してしまってはいませんか?

トンネルの上に居住する者は、この恐怖の暮らしから生涯逃れることができないのです。
恐怖と憤りと哀しみのあまり、外環道トンネルの事を考えたくない、目をつぶりたい、と自分の思考を敢えて停止させなければ日々の生活を乗り越えられないのは私だけではないはずです。多くの住民の正常性バイアスを利用し、説明責任を果たさずに危険な工事が推し進められています。

工事の違法性は、「想定外の天災」ではありません。
一旦動き出した行政の工事を止める事が難しいことは、これまで何度も見せつけられてきました。
しかしながら、 裁判官の皆様には、是非、この訴訟において、三権分立の証を示して頂きたいのです。
今、工事を止めれば、それが最善となるはずです。住民を危機から救ってください。
未だ確定しない地中拡幅部の工事費用等が、1兆6千憶円に更に上乗せされる前に、今、引き返すべきではないでしょうか?
*************************
 なお、Tさんは、法廷で陳述原稿を読み上げた最後に次のように付け加えられました。
「そして、この陳述原稿提出後に知らされ、ショックを受けているのですが、大泉JCT工事で8月19日より白子川に「漏気」が確認されています。」

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  推薦:浜 矩子(同志社大学教授) あけび書房

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