2019年03月19日

東京外環道の真実を伝える本、わかりやすいと評判です。書評も多数のメディアに登場。

「住宅の真下に巨大トンネルはいらない〜ドキュメント東京外環道の真実〜」
丸山重威著 東京外環道訴訟を支える会編 本体1600円


『住宅の真下に〜』本チラシ.jpgあけび書房 / 目次 / はじめに

 元共同通信記者丸山重威さんが,東京外環道の問題と訴訟について本を書き、2018年11月に緊急出版。それ以来、多くの新聞・雑誌で取り上げられています。
 そして、多くの読者から反響をいただいています。
 「恐ろしい本だ」「自分の近くを通ることを知らなかった」「リニア新幹線も」など。
 以下に主な書評をご紹介いたします。皆様もぜひご一読を。読まれた方は是非お知り合いへご推薦ください。
 当会でも「本体価格+送料」で頒布しています。集会等でお求めください。

推薦:浜 矩子(同志社大学教授)
 「知らぬ間に市民たちの足元がトンネルになる。
  この理不尽な大深度の闇を本書の証言が照らし出す。」

書評を紹介します

都政新報 2019年1月15日号 

「近代文明への根源的問いかけ」 川村晃生(慶応義塾大学名誉教授)

「本書は、住宅の下にトンネルを掘ってもいっさいお構いなしという、人権無視も甚だしい大深度法及び大深度トンネルの持つ問題点を、初めてえぐり出したものとして高く評価される。
 それと同時に60年に及ぶ東京外環道の建設反対運動の貴重な記録でもあり、また過度に発達した近代文明への根源的な問いかけでもある。

 本書によって大深度トンネルの掘削が、地下水の枯渇や陥没、地盤沈下等を招く事態が次々と明らかにされ、また、40メートル以深の地下深くのことだから大丈夫、シールド工法で行うから何の影響もないとうそぶきてきた「安全」の欺瞞性が理を尽くして整然と述べられている。
 2018年5月、世田谷区野川に発生した酸欠気泡は、酸欠ガスのみならず、大深度トンネルの持つ危険性を市民に可視化させることになったが、その意味で言えば本書の刊行は絶妙のタイミングであった。
 そして本書は、この大深度トンネルを下支えする大深度法の問題点を、憲法違反という法律上の観点からも検討を加えている。同法によって個人の財産権は侵害され、また同法の理不尽な運用によって個人の様々な権利と自由が奪われているのだ。
 一体公益性とは何なのだろうか

 私が関わっているリニア新幹線の都市部では大深度法が適用されている。大深度トンネルにどう立ち向かうか。本書は私たちの運動においても重要な指針となるであろう。」

■ 上記以外にも多くの新聞・雑誌等で紹介されています。
  クリックするとPDFが開きます。

民医連新聞」2019年4月15日号(PDF)
 ずさんな計画をえぐりだす

『ジャーナリスト』(日本ジャーナリスト会議:JCJ)2019年2月25日号(PDF)
 55年前から構想されていた1.6兆円の大深度トンネル

『消費者リポート』(日本消費者連盟)2019年1月20日号(PDF)
 知らぬ間に私たちの足元がトンネルに リニアも 他人事ではない

『前衛』2019年2月号(PDF)
 「巨大トンネルはいらない」住民運動の歴史書

都政新報1月15日号(PDF)
 近代文明への根源的問いかけ

赤旗2019年1月13日(PDF)
 地盤沈下などの危険を告発

赤旗日曜版2018年12月23日号(PDF)
 ゼネコンの利益最優先、住民の権利ないがしろ

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 「住宅の真下に巨大トンネルはいらない〜ドキュメント東京外環道の真実〜」
  丸山重威著 東京外環道訴訟を支える会編 本体1600円
  推薦:浜 矩子(同志社大学教授) あけび書房

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2019年03月10日

第4回口頭弁論 原告の陳述(その2)

東京外環道訴訟の第4回口頭弁論が2019年1月15日東京地裁103号法廷で開かれました。
そこで二人の原告が、地元住民の生活や地域の自然環境、住環境を守る役割を担う自治体議員の立場から意見陳述を行いました。
 今回はその2として、原告の野村さんの意見陳述を以下にご紹介します。

*************************
意 見 陳 述
平成31年1月15日
原告 野村 羊子


 原告の野村羊子です。
 私が26年間居住し、12年間市民の負託により市議会議員を担っている三鷹市には、東京外環道の巨大インターチェンジとジャンクションの複合施設が建設されようとしています。東西で約85メートルから150メートル、南北が約550メートル、菱形のような地形の中を開削で堀り下げ、掘削の深さは約15メートルから30メートル、10階建てビルを埋められる深さ。中央道の北側だけでおおむね100万立米の土砂等を搬出する予定です。その巨大な穴の中に、大深度40m以下にできる本線トンネルと地表の東八道路、さらに高架の中央道とをつなぐランプウェイ8本を折り重ねるように建設します。加えて本線トンネルから排気ガスを吸い上げ、粉塵除去装置を経て、地表15mの煙突から100m上空まで吹き上げるこれまた巨大な排気塔を2カ所建設するという前代未聞の工事です。

 地元ではもちろん工事中の振動・騒音、粉塵被害の問題もありますが、完成後は排気塔によるPM2.5を含む大気汚染が課題です。三鷹市は、南北に吹く風が季節を通じて多い地域です。しかも南風は北北西に傾きますので、この排気塔から排出された排ガスが、私の住む下連雀地域、三鷹市内の人口集中地域にも降り注ぐことになります。
 また、工事現場に最も近い北野小学校は、農地が多いにもかかわらず、北に東八道路、南に中央道があるため、ぜんそく罹患率が高い地域です。そこに今の倍以上の交通量となる外環道のインターチェンジ・ジャンクションに加え、トンネル内約9kmに及ぶ排ガスがそれぞれ排出されるわけですから、さらなるダメージとなり、ぜんそくや肺がんの被害が心配されます。

 しかし、環境影響評価では、この巨大な排気塔の影響をきちんと評価していないどころか、集塵設備では除去できないPM2.5の影響を全く考慮していません。環境基準は守られるべきです。環境基準が満たせない設備を作ることは違法だと言わざるを得ません。

 さて、三鷹市は、上水道を東京都に移管していますが、現在でも上水道の6〜7割が地下水のくみ上げによって賄われています。市内にある水道水源井戸は31ヶ所ありますが、そのうち約半数の14ヶ所が、この東京外環道沿線500mの範囲内にあるのです。
 水は命のもとです。飲料水となる地下水が、セグメントや裏込め剤に接しても本当に汚染されないのか。気泡シールド工法による注入薬剤で汚染されないのか。水質検査をしてほしいと何度言っても、その確約がえられません。

 地下の構造は、実は掘ってみなければ分からないと専門家は口を揃えて言います。
 事実、東名JCT工事現場では、酸欠ガスや地下水噴出事故が相次ぎました。土丹層、堅い地層だから大丈夫と言っていた事業者の言葉は、全く当てにはなりませんでした。
 実は工事ヤード以外にも、近くの清水川が夏の枯渇期にもかかわらず水が流れるようになったり、民地に水がしみ出したりという影響が出ていることが明らかになっています。地下水の流れが変わっている可能性があり、事業者の予測もつかない影響が実際に出ているのです。

 地表に影響がないから、地権者には何の補償もなく、どこをどう掘るといった具体的な事実をお知らせすることもないまま、人の家の地下にトンネルを掘ることを可能とした大深度法ですが、その根本から崩れています。

 三鷹市での事業範囲は延長約3.3キロ、家屋調査の対象は2,000軒に及びました。安心して深呼吸できる空気、安心して飲める水、安心して暮らせる家、それが外環道によって壊されるのは耐えられません。
最後に強調したいことは、都市計画決定に至る手続きやパブリック・インボルブメントはまやかし以外の何物でもなかったということです。今まで行われた課題検討会や説明会、オープンハウス等々は、住民の疑問に答えることなく、不十分な説明のみに終始し、住民を愚弄するものでした。決して住民合意が得られたと言えるものではありません。

 加えて、現実に起きている酸欠ガス継続的噴出や地下水の複数箇所での噴出の影響を過小評価し、ないもののように扱った上で、東名JCT工事ヤードからの民地への本格掘削開始の説明会を、世田谷区対象だけに狭めて実施し、沿線区市は無視して説明会を開かないまま、シールドマシンが到達する直前に周辺にチラシを配布するだけとする対応は、沿線の自治体をも軽視していることで許し難いことです。

 2019年1月26日に大泉JCT工事現場において、シールドマシンの発進式を挙行すること、および、1月中旬にシールドマシンが東名JCT工事ヤードより外の民間の住宅地に出て本格掘進をすることに対し、国土交通省と東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社に対し強く抗議をします。

 裁判長におかれましては、地表に影響を及ぼさないとした、大深度法の大前提が崩れている現状を事実として認め、今後の被害防止が可能となるよう訴訟指揮をしていただくようお願い申し上げ、本日の意見陳述を終えたいと思います。

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  丸山重威著 東京外環道訴訟を支える会編 本体1600円
  推薦:浜 矩子(同志社大学教授) あけび書房

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2019年03月09日

第4回口頭弁論 原告の陳述(その1)

東京外環道訴訟の第4回口頭弁論が2019年1月15日東京地裁103号法廷で開かれました。
そこで二人の原告が、地元住民の生活や地域の自然環境、住環境を守る役割を担う自治体議員の立場から意見陳述を行いました。
 今回はその1として、原告の山田さんの意見陳述を以下にご紹介します。

*************************
意 見 陳 述
平成31年1月15日
原告 山田 耕平


 原告の山田耕平です。
 私は幼いころより、外環道計画沿線の杉並区善福寺地域で育ち、現在も3児の父親として、子どもを育てています。豊富な水源と緑豊かな善福寺地域は、何世代にもわたり、地域住民に様々な恩恵を与えてきた、かけがえのない宝です。
 私は2011年より、杉並区議会議員を務め、現在2期目の任期中です。議員となり、杉並区議会の外環道計画の調査を担当する特別委員会に約8年間所属してきました。
 私は基礎自治体の議員として、住民生活や地域の自然環境、住環境を守る義務を負っています。地域の自然環境、住環境に深刻な影響を与える事態を防ぐ立場から、大深度使用認可の無効・取り消しを求め、意見を申し述べます。

 この間、とりわけ深刻な事態となっているのは、昨年発生した酸欠ガスの地上への噴出と地下水の複数箇所での噴出です。
 国・事業者は、外環道計画における大深度地下の使用にあたり、地上部に影響は与えないと、再三にわたり、説明してきました。しかし、現実には国・事業者が自ら「想定外」と認める地上への重大な影響が発生しています。
 地上に噴出した酸欠ガスは、酸素濃度が1.6から6%と極めて低く、最大噴出量は毎分13ℓとのことです。人間の一呼吸を0.5リットルと想定すると、地上に噴出した酸欠ガスを一呼吸でもすれば瞬時に昏倒し、死亡しかねない事態です。

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 計画沿線の善福寺池には、昨年、遅野井川親水施設が整備され、子どもたちが善福寺池の水辺で川遊びをすることができるようになりました。この親水施設は地下水をポンプアップして使用しており、至近を通過する外環道の影響が懸念されます。子どもたちが遊ぶ水辺で酸欠ガスが発生すれば、取り返しのつかない事態にもなりかねません。近隣に住む母親は「子どもへの影響が心配で気軽に近寄れなくなる」との声を寄せており、沿線住民の不安の声は高まっています。

 このように地上への重大な事象が発生している事そのものが大深度法の大前提を崩すものです。杉並区の所管課長は、“大深度法の前提は、地下40メートル以深に工作物をつくる場合、それ以下は私権が及ばず、それ以上の浅い部分には影響が無いため大深度を使用できると解釈している”との認識を示しました。
 地上部分に影響が発生することは許されないことです。

 さらに、この間の国・事業者の基礎自治体への不誠実な対応は目に余るものがあります
 沿線自治体・議会・沿線住民から出されている様々な質問や要望に対し、説明責任は果たされておらず、質間や要望は常に棚上げにされてきました。この間、積み上げられた質間、要望項目は多岐に亘り、杉並区からも、再三にわたり、国・事業者への改善を求める意見が挙げられています。

 一例を挙げれば、2016年、杉並区議会第1回定例会の議会質間に対し、杉並区の担当部長は、「大深度地下工法という、これまで例を見ないような新たな工事方法であり、その上にお住まいの方がご心配されるというのは、至極当然。国などの事業主体に対しては、そういった方々の心情を十分に踏まえた、丁寧な対応をして頂けるよう、引き続きお願いする」と答弁しています。
 しかし、国・事業者は、こうした地方自治体からの要請を真摯に受け止めていません。先ほど取り上げた、酸欠ガスの発生への対応は、その最たるものです。

 酸欠ガスの発生が明らかとなって以降、杉並区は議会からの質問に対し「国に対し、住民への丁寧な説明を求める」と一貫して訴え続けてきました。しかし、結局は、その要請も受け入れられていません。
 酸欠ガスと地下水噴出については、世田谷区でのみ説明会が開催され、沿線自治体での住民説明会は未開催のまま、本年1月中旬にも工事が再開されようとしています。
 この事態に対し、杉並区の所管課長は「このような進め方をされては困ると国に伝えた」と、厳しい口調で語っています。
 国・事業者の姿勢は、住民の生命と安全に責任を負う基礎自治体を軽視し、地方自治と地方分権を蔑ろにするものです。地方議会議員としても、到底認めることは出来ません。

 縷々述べてきましたが、裁判長におかれましては、地上への影響を与えないとした大深度法の前提が崩れ、住民の安全を脅かしている現状を事実として確認し、大深度使用認可の無効・取り消しを判断して頂くと共に、地方自治体の独立性や権限、住民自治を歪めて進められている外環道計画の問題を正すべく、司法としての賢明な判断をお願いしまして、私の陳述を終わります。

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  丸山重威著 東京外環道訴訟を支える会編 本体1600円
  推薦:浜 矩子(同志社大学教授) あけび書房

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